バンタム

やっぱりボクシングはたまらん。

純粋に人類最強を競うなら、総合格闘技とかになるんやろうけど、自分が昭和生まれの人間なのか(笑)どうもボクシングの持つ独特の雰囲気に心惹かれる。

 

子どもの頃に観た、辰吉VS薬師寺の王座統一戦。対照的なキャラクターの、チャンピオン同士の激突。型破り(ノーガード)VSオーソドックスの戦法、名前からしてどっちも強そうやけど(笑)実際どっちが強いんやろ?と、試合前の舌戦から、たまらなくワクワクしていた記憶がある。辰吉を応援してたけど、薬師寺の黒のキャップとジャンパー、トランクスの入場衣装とかもかっちょ良くて好きだった。そして辰吉の魅力は、リング内で言えば、パフォーマンスもそうやけど、やっぱりあの詰めのラッシュとKO率の高さやんね。

 

あの統一戦辺りから、辰吉の試合があると、それこそテレビに噛り付いて観戦していた。けれど、薬師寺に敗れた後も、網膜剥離とか、階級上げても試合巧者のサラゴサ(メキシコ)にはどうしても勝てなくて、なかなかチャンピオンになれない期間が長いこと続いて、もうダメかな、引退かなって思っていたところ、あの三度目の世界王座返り咲き(VSシリモンコン(タイ))があった。あれはマジ泣いた。。。

 

辰吉VS薬師寺の王座統一戦、、、

辰吉三度目の王座返り咲き、、、

その辰吉を完全KOで下した、タイの英雄・ウィラポンの台頭(14回連続防衛。後のスーパーバンタム級の名誉王者・西岡の挑戦を4度退ける)、、、

そのウィラポンに衝撃の一発KO劇で世代交代の引導を渡した長谷川穂積(10回連続防衛)、、、

そして辰吉に憧れてボクシングを始めたという山中慎介の台頭、、、

この「辰吉」から脈々と続く、WBC世界バンタム級の系譜が、たまらなく好きなんです。

 

先日行われたW世界戦。

WBC世界バンタム級タイトルマッチ

山中慎介VSアンセルモ・モレノパナマ

⇒勝者山中(7R1分9秒、TKO)、11回連続防衛成功、バンタム級頂上決戦リマッチを、「神の左」で完全決着。

WBC世界スーパーバンタム級タイトルマッチ

長谷川穂積VSウーゴ・ルイス(メキシコ) ⇒勝者長谷川(9R終了、TKO)、奇跡的復活で3階級制覇。

長谷川と山中の試合を一挙に観れるというだけでも痺れたけれど、 その内容もまた凄過ぎて、まぶし過ぎた。。。

山中の勝因は、実力というのはまあ当然なんやけど、それ以外の要因もまた、大きく後押ししたように思った。対戦相手のモレノも前回山中戦での僅差判定みたいな、仮に自分が勝ったとしても、曖昧さが残るような勝ちは嫌だったろうし、ここ最近の山中にダウンシーンが続いていたというのもあってか、モレノもこれまでの守りのボクシングスタイルじゃなく、KO狙いでガンガン攻めて出て来てくれたりしたのが、結果あのKO決着に繋がった感じだった。そんなモレノのファイティングスピリッツがまた、たまらなくかっちょ良かった。。。

そして長谷川のあのロープを背にしての猛烈な打ち合い、、、まさにレジェンドな戦いっぷりだった。。。